【5分で読む雑学】トーン&マナーって何?デザインする前に知っておきたい「トーン&マナー」

ところで、皆さんトーン&マナーという言葉を耳にしたことがありますか?
トーン&マナー(Tone and manners/略してトンマナ。英語圏では「Tone and Style」や「Voice and Style」とも)とは、パンフレットやWEB制作など広告物のデザインにおいて、表現やスタイルの一貫性を保つためのルールのことです。
トーン&マナーの最大の目的は、自らの商品やサービスの魅力をターゲットに設定したユーザーに対して正確に伝えることにあります。
例えば同じブランドのシューズを扱うショップであっても、顧客層が健康促進のためのジョギングなどのライトユーザーであるショップと、本格的なアスリートユーザーがターゲットのショップでは適切な広告のデザインやキャッチコピーが異なってくるでしょう。
和食のお店があったとして、メインターゲットがランチのサラリーマンや主婦層のカジュアルなお店と、接待やお祝事での利用がメインの高級な懐石料理のお店とでは、ホームページなどの広告デザインやコピーのテイストが変わるのは当然ですよね

トーン&マナーとは、このような広告表現や方法の一貫性を保つためのルールのことです。

なぜトーン&マナーが重要か?

はじめに、パンフレットやWEB制作のデザインにおいて、なぜトーン&マナーが重要かを解説します。トーン&マナーとは「ならでは」「っぽさ」「らしさ」の決め事・決まり事のこと。
世の中にたくさんあるブランドや商品やサービスの中で、そのブランド「ならでは」「っぽさ」「らしさ」を作り出すことが役割です。
トーン&マナーを決めることで、ターゲットに商品やサービスの魅力をより豊かに伝えることができます。トーン&マナーを統一することは制作面でもデザイナーやディレクターなどチームが統一感をもって作業をすることにもつながります。同じ商品やサービスでも何も事前情報が無いままだったなら、それぞれが感じるイメージが全て同じということはないですよね?例えばWEBデザイナーは青、グラフィックデザイナーは緑だと感じて、そのまま制作を進めてしまったら出来上がったそれぞれの広告は統一感も何もないバラバラのものが出来上がってしまいます。
当然色だけのことではありません。ディレクターがそれを黒だと決めたとしても、キャッチコピーや使用するフォント感の共有が出来ていなければ、それもまた仕上がりがバラバラになってしまいます。他にも「誰に向けてのものなのか?」「どんな気持ちになって欲しいのか?」「どんな時に利用(使用)するのか?」などを共有することで、全ての表現が一貫性を持った「ならでは」「っぽさ」「らしさ」を伝えることができるようになります。

皆さんの商品やサービスは何ですか?
どのような価格帯ですか?低価格帯ですか?高額商品ですか?
どの層をターゲットにしていますか?男性ですか?女性ですか?

トーン&マナーの設定は、自社の商品やサービスをそのターゲット層に対して「どのように感じてもらい」「どんなポジションを得たいのか」をデザインにおいて統一させる作業です。
トーン&マナーは、企業やそれぞれ商品やサービスのブランディングだったり、魅力やイメージを、ユーザーにより深く・効率的に伝えるために重要な決めごとなのです。

使用するイラストでも与えるイメージが変わりますよね

価値観や潜在意識に視覚的にアプローチする

ある商品をユーザーが購入する際の決め手は何でしょう?
例えば「家を建てる」なら、どこの住宅会社にするかなどは最初から決めていないことがほとんどだと思います。「家を建てよう」と決めてから情報収集を始めるとしたら、数多くある住宅会社の中からどのようなルールで情報を集めるでしょうか?
「建てたい家の雰囲気」だったり、「安全性」だったり、「価格帯」だったりすると思います。
それぞれの価値観に上手くハマる情報を提供している住宅会社から資料を取り寄せるでしょう。
このユーザーにハマる価値観を造りだせることこそがトーン&マナーの設定が有効なポイント。
「〇〇といえば〇〇」といったような、私たちが普段認識しているブランドや商品にはトーン&マナーが存在しており、そのブランドや商品を深く知らなくても、その価値観や世界観を感じています(興味の有無は別として、例えば「apple」の場合なら、iPhoneやmacユーザーでなくても商品のイメージがありますよね?)。反対に印象が何もないとしたら、そのブランドや商品にはトーン&マナーが成立していないということです。

トーン&マナーを設定しておくことは、自社の商品やサービスの魅力をターゲットに効率的に伝える上で役に立ちます。
商品の価値を洗い出し、その価値を現すキーワードを設定し、キーワードから連想するデザイン要素を設定します。
デザインのトーン&マナーは、ユーザーの価値観や潜在意識に視覚的にアプローチするために、まず決めておくべき大事なルールなのです。

トーン&マナーを決める

トーン&マナーとは前述の通り、企業やそれぞれ商品・サービスのブランディング、魅力やイメージをユーザーにより深く・効率的に伝えるためにあります。従って、商品やサービスの魅力はもちろん、いわゆる「ペルソナ」設定を行い、どのような層にターゲティングするかをしっかり検討する必要があります。この項ではトーン&マナーを決定するために必要なペルソナ設定について紹介していきます。

ターゲットの基本的な属性

まずターゲットは基本的な属性を考えていきます。
性別や年齢、家族構成、労働環境、住んでいる地域などがこれにあたります。
男性なのか女性なのかで当然好むデザインは異なりますし、独身なのか結婚しているのか(子供がいるのか)などで行動の決定の基準も変わります。

ライフスタイル/趣味嗜好

収入や趣味、好む行動を考えます。
同じ家族構成や性別でも、収入が変われば日常的に消費する金額は当然異なります。同じ高級車のユーザーでも、金銭的に余裕がある高級車ユーザーと所謂「車好き」では根本的な嗜好は異なります。同じ「映画好き」でも、ハリウッド映画が好きな層とミニシアター系の映画が好きな層でも嗜好は異なります。「カフェ巡り」が趣味でも、インスタなどのSNSに画像をアップすることが趣味の人と、コーヒーや紅茶そのものが好きな層でも異なります。

このようにターゲット層を細かく設定していくと
・30代の独身男性で年収は500万以上、車や時計にお金をかける独身貴族。
・フルタイムで働く共働きの30代の母親。趣味はSNS(インスタ映えする写真をとる)。
・男性50代以上で収入や生活は水準以上、子供も独立済なので新しいライフスタイルを探している。

などが出来ます。但しペルソナを詳細に設定することに固執しすぎると顧客層の融通がきかなくなり、結果的にターゲットを極端に限定する恐れもあります。その辺りはそれぞれの企画や商品次第でどこまで詳細な設定をするかを決めていく事になるでしょう。

トーン&マナーを決めるのは誰?

トーン&マナーは誰が決めると決まっているわけではありません。
但し、基本的にはクライアントと一番近いディレクターが先頭にたって決定することになる場面が多いでしょう。特に案件に関わる人数が多ければ多いほど、この場面でのディレクターの役割が大きくなります。そういった意味では「いいディレクター」との出会いが広告の実績を左右するとも言えるのかもしれません。個人的な経験では「デザインのことは分からない」とか「デザイン案件は直接デザイナーに話して」などいいがちなディレクターは本当に困ります。逆にいうと、クライアントやディレクターの意図を全く汲もうとしないデザイナーも困りますが。


トーン&マナーの設定から広告としてのリリースは、クライアント・ディレクター・デザイナーなど様々な人が関わって成立するものです。瞬間的に満足したとしても、単に見栄えの良いデザインや表面的におしゃれなデザインはあまり意味のないものです。一つの商品、一つのサービス、一つのブランドを戦略的に考えて表現していくことが重要です。

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