パンフレットのサイズ表記「仕上がりサイズと展開サイズ」はどう違う?

パンフレットは様々な形があります。
一枚の紙を折って作る「折りパンフレット」や、複数の紙を重ねて製本する「中綴じパンフレット」「無線綴じパンフレット」。
これらのパンフレットで一般の方が特に分かりにくい表現が「仕上がりサイズ」と「展開サイズ」ではないか思います。後述しますが、パンフレットでよくある大きさのA4サイズでは「仕上がりA4」なのか「展開A4」なのかで大きさや用途は全く違います。尤も弊社では前者を「仕上がりA4パンフレット」後者を「展開A4リーフレット」とすることで、なるべく間違いや誤解が無いようにしていますが、それでもイマイチユーザーさんには分かりにくい表現であることは間違いありません。
この記事ではパンフレットの「仕上がりサイズ」と「展開サイズ」について詳しく解説したいと思います。

仕上がりサイズ

仕上がりサイズとは、読んで字の如く「パンフレットを仕上げたサイズ」のこと。「仕上がりA4」の場合、折りパンフレットなら折った状態でA4サイズ、製本したものなら閉じた状態でA4サイズのもになります。
具体的な例を挙げると、
「仕上がりA43つ折りパンフレット」は全ての折りを広げると630mm×297mmとなりますが、折って仕上げると210mm×297mm=A4サイズとなります。
広げた際にA3の「中綴じパンフレット」は、広げると420mm×297mmとなりますが、閉じた時には210mm×297mm=A4となります。
つまり、どちらも仕上がりA4サイズのパンフレットです。
※上記はそれぞれ仕上がりが縦型のパンフレットで表記しています(長辺を折ったor綴じたもの)。

展開サイズ

展開サイズとは「折ったものを広げたor閉じたものを広げた」状態のサイズ表記のこと。
つまり展開A43つ折パンフレットの場合は、「A4サイズの紙を3つ折にしたパンフレット」ということになります。この場合の仕上がりサイズは長辺(297mm)で折るか、短辺(210mm)で折るかで変わります。
一般的に「展開A43つ折パンフレット」は長辺折りなので、仕上がりサイズは「99mm×210mm」です。
殆どの場合パンフレットは「仕上がりサイズ」での表記になることが多いのですが、折パンフレットの場合は折り方やページ数で紙をカットする形やイメージが大きく変わりますので「展開サイズ表記」も参照します。

展開サイズについてもう少し詳しく

また、展開サイズ表記が重要なもう一つの理由が「折る辺・綴じる辺」が変わった場合です。
基本的に長辺で折る・綴じることが一般的ですが、デザインや仕様上、短辺で折る・綴じることも当然あります。その場合ページの面積は変わらないのですが、展開した時のサイズが変わります。
例えば「A4中綴じパンフレット」なら、
縦型=長辺で綴じた場合の展開サイズは420mm×297mmですが、
横型=短辺で綴じた場合の展開サイズは210mm×594mmとなります。
ここまでは当たり前で「だから何だ」って感じですが、大事なことは原紙のカットの都合上、同じページ数で計算すると後者=横型の方がコスト高となります。
パンフレットのトータルデザイン上、横型も検討することがあるかと思いますのでご参考までに。

いかがでしたでしょうか?

よく考えたらそこまで難しいものではないのですが、単純な故に「アレどっちだっけ?」みたいに案外と難しく考えてしまうのも「あるある」です。

仕上がりサイズは「仕上げたサイズ」のこと
展開サイズは「広げたサイズ」のこと
それだけなんです。

紙のサイズについて詳しくはこちらの記事
【A判/B判】紙のサイズ一覧【印刷の豆知識】

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