【紙orデジタル】パンフレットはデジタルカタログにするべき?電子化のメリット・デメリット
みなさんの企業では、「デジタルカタログ」の導入を検討している方も多いのではないでしょうか。すでにデジタルカタログを活用している、という方もいらっしゃるかと思います。
パンフレットは商品やサービスの魅力を伝えるために大切な販促グッズのひとつ。
電子カタログを検討している方の中には、紙のパンフレットや資料との違いによるデメリットがないか、うまく活用できるだろうかと心配される方の声も多く聞かれます。
そこで今回は、「紙のパンフレットと電子カタログ(デジタルカタログ)はどちらにするべき?電子化のメリット・デメリット」について解説していきます。
【結論】紙もデジタルも併用するのが最善
結論から言うと、デジタルカタログには「するべき」です。
一般企業は「紙のカタログと併用」して使っていくことが最善といえます。
では、どうしてデジタルと紙のパンフレットを併用する必要があるのでしょうか?
紙の時代は終わり?トヨタの「紙カタログ廃止」がニュースに
2022年の半ばに、印刷業界を驚かせるニュースがありました。
それは自動車メーカー最大手のトヨタが、「2023年3月を目処に紙のカタログを廃止し、デジタルカタログのみに移行する」というもの。トヨタの決断をきっかけに他企業も追随する可能性があり、紙からデジタルカタログへの移行が今後さらに進んでいくことは間違いないでしょう。
ただ、これには「トヨタブランドだから完全廃止にできた」という背景があると筆者は考えます。
それは、車の購入を検討した際に消費者が「トヨタ」というブランドの選択肢を、はじめから検討するいくつかの企業の中に含んでいる、または「トヨタにしよう」とはじめから1社に絞られている、という可能性が強いことが理由です。
トヨタほどのネームバリューとブランド力を持っている企業はそうありませんよね。
一般的な中小企業であれば、競合他社に勝つための施策を日々考え、「どうすればサービス・商品を知ってもらえるか」「どうすれば選んでもらえるか」ということを模索していると思います。
デジタルカタログの大きなデメリットのひとつには「リンクを押して初めてカタログが表示される」ということがあります。つまり、パンフレットを見てもらうために、「リンクを押す」「QRを読み込む」といったひとつの段階を踏ませる必要があります。
対して紙ベースのパンフレットであれば、手にとった瞬間に情報が飛び込んできます。少なくとも営業スタッフが手渡したパンフレットが「表紙すら一度も消費者の目に触れない」というケースは生まれません。
上記のことから、弊社ではデジタルのWEBカタログも紙のパンフレットも、両方制作することをおススメしています。
そのほかにも各媒体によってメリットやデメリットがありますので、わかりやすく以下でご紹介します。
デジタルカタログのメリット・デメリット
メリット
印刷・郵送コストの削減
紙のパンフレットを制作するには、当たり前ですが「印刷」に係るコストが必要になります。WEBカタログでは印刷費用がかからないのはもちろんのこと、「資料請求」などで使われる郵送費も、メールを使用する・ホームページ上に記載する等の方法に変更すれば削減することができます。
修正・改訂がしやすい
WEBカタログはインターネット上にデータがアップロードされている状態ですから、データの改訂がしやすくなります。紙媒体の場合にかかる再印刷のコストも必要ありません。
カタログ内に動画コンテンツが埋め込める
デジタルカタログには、提供サービスによってカタログ内に動画やリンクが埋め込める機能を使用することが可能です。
たとえば車なら、実際に走行している動画や収納部にどのくらいのものが積み込めるのか、座席の動かし方などを動的な情報として届けることができます。
アクセス・閲覧の解析が可能
WEBカタログの大きなメリットとして、「閲覧状況の解析」ができることが挙げられます。何ページ見られたか、どのくらいの時間見ていたか、埋め込んだリンクは何件クリックされたか等、パンフレットの閲覧状況をデータとして得ることが可能です。
デメリット
リンクを押さないと見ることができない(見てもらえない)
トヨタの例でも前述したように、WEBカタログの最大のデメリットと言える部分です。紙媒体が興味関心の薄い人にもプッシュ型で届く訴求なのに対して、デジタルカタログはリンクやQRコードというひと段落を超えられる「興味関心がより強い人」にしか届かない傾向にあります。
ネット環境がないと閲覧できない
これは当たり前のことですが、デジタルカタログはインターネット上にアップロードされていますので、その情報を表示できるWEB環境やPC・タブレット・スマホ等のデバイスがないと見ることができません。
デバイスによって見え方が異なる
PCの横長で大きな画面では快適に閲覧することができるWEBカタログも、スマートフォン端末で同じように快適な閲覧ができるかというとそうではありません。
細かな情報は見逃してしまうでしょうし、サービスや商品の魅力を伝えるためのデザインへのこだわりもさらさらとスクロールで流されてしまうかもしれません。
閲覧中、他の情報に邪魔されやすい
PC・タブレット・スマホ等のデバイスで閲覧すると言うことは、それらの端末に届くメールやリマインダーなどの通知に邪魔されてしまう可能性があるということです。それだけに集中しやすい紙媒体と、利便性が追求された電子デバイスとでは、消費者の閲覧環境も異なってきます。
紙カタログのメリット・デメリット
メリット
表紙のインパクト(デザイン)で惹きつけることができる
WEBカタログが「自ら情報を迎えにいく」プル型の販促媒体なのに対して、紙媒体はプッシュ型の販促が可能です。たとえば複数並んでいるパンフレットの中から、「表紙のデザインが魅力的」という理由で手にとってもらうことも十分に有り得ます。
色や素材感の再現性が高く、魅力を伝えやすい
PCやスマホのディスプレイ環境による影響を受けない紙のパンフレットでは、実実際の商品の色や質感を伝えやすくなります。
また、クリエイティブなデザインを手にとってダイレクトに感じることができるため、デザインだけでなく紙の種類や質感、加工(エンボス加工や箔押し)などにもこだわることで、より商品やサービスの魅力を伝えやすくなり、ブランディングとしての効果を上げることが可能です。
いつでも見られる
紙媒体のパンフレットを受け取った消費者は、ふと目に止まった時や思い出したときにいつでも手にとって情報を確認することができます。一度画面を閉じてしまうと再度アクセスする手間のかかるWEBカタログに対して、ぱっと手に取る・ふと目に止まるという「機会」が生まれるのがメリットのひとつです。
デメリット
印刷コスト・郵送コストがかかる
紙媒体を印刷するにはもちろんコストがかかります。また、資料請求などに対応する際の郵送コストもかかります。
修正・改訂に再印刷の費用がかかる
情報を修正したい、改訂したいときには、データの修正費用にくわえて再印刷の費用がかかります。特に、紙の素材や加工にこだわって制作したり、冊子などのページ数が多いパンフレットは単価が高くなるため、しばらく情報を改訂する必要がないよう、慎重に制作する必要があります。
在庫がたくさん残っている場合に再印刷、となるとコスト面でのデメリットが大きくなるため、増刷のタイミング以前にどうしても出てしまった改訂部分については、1枚紙を挟み込んで消費者に情報が更新されていることを告知する等の対応をすることもあります。
デジタルカタログをうまく活用するコツ
では、紙媒体と併用してデジタルカタログをうまく活用するにはどうしたらいいのでしょうか。
以下にいくつか活用方法をご紹介します。
● ホームページにオンラインカタログとして掲載
● 営業スタッフがPCやタブレットに入れてプレゼン用に持ち運ぶ(紙のパンフレットも手渡しする)
●名刺にQRコードを掲載する
●営業メールにリンクURLを掲載する
など、工夫次第で様々な活用をすることができます。
まとめ
さて、今回は「【紙orデジタル】パンフレットはデジタルカタログにするべき?電子化のメリット・デメリット」についてお話させていただきました。
弊社でも作成したパンフレットデータをWEBカタログに移行することが可能ですので、「デジタルカタログも気になっている」という方はぜひお気軽にご相談ください。